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モデリング基礎 4: ボディ

題名 内容、及び関連する章 作成日/注記
104 4_ボディ ボディ、ガイドスプライン、対称オブジェクト、ポリゴンモデリング、エッジカット、押し出し、縫い合わせる、 2011.8.16

 

Step 1

ボディ(Body)、ガイドスプライン

次にボディを作ります。 図104-1

図面(PDF)

完成した部品ファイル

ボディは、おそらく今回作るオブジェクトの中で最も難しい形状をしています。それは、数値でうまく指定できない不規則な曲面を含んでいるからです。したがって、ポリゴンモデリングで作るしかありません。

ポリゴンモデリングを使えばどんな不規則な曲面でも表現できますが、今度は曲面のスムーズさを保つのが難しくなります。そこで、「ガイドスプライン」を使うことにします。スナップ機能を使ってポリゴンオブジェクトをガイドスプラインにスナップさせれば、少なくともスナップさせた部分についてはスプラインと同等のスムーズさを保つことができます。

 

図104-2

今回は、ボディー外周と裏側の曲面部分の2ヶ所に対してガイドスプラインを作成しました。裏側の曲面は縦横方向とも同じスプラインを使っていて、それぞれ対称オブジェクトで複製しています。

 

 

Step 2

ボディ(Body)、ポリゴンモデリング

ガイドスプラインができたら、次に立方体を元にしてポリゴンモデリングを進めていきます。 図104-3

ポリゴンも実際に作るのは1/4だけで、これを対称オブジェクトを使ってXY軸とYZ軸に複製し、さらにHyperNURBSで丸めています。

 

次に、エッジカットを使って曲面になる部分を細分化し、角のポイントを外周スプラインにスナップさせていきます。

図104-4

スナップのターゲットは「スプライン」でもいいのですが、これだとスプライン上を連続的に動いてしまい、ポリゴンを均等に分割できません。そこで、あらかじめスプラインを等分割しておき、「(スプラインの)ポイント」をターゲットにしました。

最後に全てのオブジェクトをグループ化して裏返しました。こうするとボディー裏側の曲面を編集しやすくなります。

 

次に、ボディ裏側の曲面部分のポイントをガイドスプラインにスナップさせていきます。角の部分は、両方のガイドスプラインの中間的な値になるので残しておきます。

図104-5

 

次に、ボディ裏側の角の部分を整形します。この部分の編集はまさに「目分量」になります。マテリアルを適用する前の段階ではよくわからないので、マテリアルを適用した後で「シワ」、「歪み」等の問題があるようだったらここまで戻って修正して下さい。

ざらついたマテリアルの場合はほとんど問題になりませんが、iPodTouchではこの部分が鏡面になっているので、ほんのわずかな歪みでも目立ちます。

図104-6

HyperNURBSを使ったポリゴンモデリングで一番重要なのは、ポリゴンの構成とその形状です。HyperNURBSを使うと、実は三角ポリゴンも四角ポリゴンも四角ポリゴンに細分化されます。しかし、その形状は大きく異なります。四角ポリゴンでは、元の形状と相似形の四角ポリゴンに細分化されるのに対して、三角ポリゴンでは歪んだ四角形に細分化されます。そして、この歪みは三角形が細長くなる程厳しくなり、またその部分が強く曲がっている程「シワ」となって見えてきます。

したがって、なるべく三角ポリゴンが少なくなるようにポリゴンを分割して下さい。また、三角ポリゴンの形状はなるべく「正三角形」に近づけて下さい。また、なるべく曲率の小さい部分に三角ポリゴンを持ってくるようにして下さい。

 

 

Step 3

ボディ(Body)、押し出し

ベースとなるポリゴンができたら、これを押し出して立体化します。 図104-7

対称オブジェクトを使ってモデリングしているオブジェクトを押し出した場合、断面部分に不要なポリゴンが生じますので、必ず消去しておいて下さい。また、もし断面からズレているポイントがあったら修正しておいて下さい。

 

次に、外周部分の形状を修正します。この部分も、細かい割にハイライトが入ってよく目立つので丁寧にモデリングします。

図104-8

まずエッジカット機能の「オフセット」の値を動かして、適切な位置にポイントを作成します。そして、「縫い合わせる」機能を使って押し出した面を斜めにします。この後さらに、エッジカット機能を使って外周部分にエッジを追加します。これは、HyperNURBSをかけた時にエッジ部分をシャープに保つためです。

 

 

Step 4

ボディのマテリアルとテクスチャ

オブジェクトができたら、マテリアルを作成します。 図104-9

ボディは、よく鏡面加工されたステンレスでできています。また、表面をエッチングすることでAppleやiPodのロゴが入っています。したがって、マテリアルを二つ作り、アルファで切り抜いて重ねます。

ロゴのテクスチャもオブジェクトの形状に合わせて作ってあるので、「オブジェクトに合わせる」機能を使って簡単に貼れます。

実は、ボディにはもう一つ「metal_cut」というマテリアルが適用されています。これはスイッチやコネクタが収まる穴の断面部分に使われているのですが、まだ穴をあけていないので、ここでは作りません。

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