前面ガラスのマテリアルは少し複雑です。前面ガラスには「マスク(glass_mask)」、「表面(glass_front)」、「裏面(glass_back)」、「エッジ(glass_sand)」の4種類のマテリアルが適用されていて、マスクにはテクスチャも含まれるからです。しかし、幸いなことにこれらのマテリアルは全て「選択範囲に限定」機能を使って簡単に切り分けられます。
まず、「マスク」マテリアルを作成し、アルファチャンネルにマスク画像のテクスチャを読み込み、押し出しNURBSに適用します。しかし、デフォルトの「投影法」が「UVWマップ」になっていて、キャップにはUV座標がないので、テクスチャは表示されません。
そこで投影法を「平行」に切り替え、テクスチャ軸を回転させてキャップに合わせます。そして「オブジェクトに合わせる」機能を使って、マスクの大きさを前面ガラス全体に正確に合わせます。
次に、「選択範囲に限定」に「C1」を指定します。これは「押し出しNURBSの裏側のキャップだけ」という意味です。
図102-4
次に、ガラスのマテリアルを作ります。ガラスのマテリアルは、通常裏表で同じですが、iPodTouchをよく見ると、ガラスの表面が光をよく反射するのに対して、裏面はほとんど反射しません。これは、表面が「撥水、発油コーティング」されていて、裏面が「反射防止コーティング」されているためだと思われます。
細かいことですが、簡単に変更できるので、今回は変えてみました、ガラスの表面と裏面で違っているのは、「透過」チャンネルの「フレネル鏡面反射度」の値だけです。この値が、表面は「100」、裏面は「30」になっています。気にならなければ、表裏同じでも構いません。
図102-5
次に、ガラス周囲のマテリアルを作ります。ガラス周囲の部分は切断した後磨いていないので、砂目になっています。これを表現するために今回は「拡散表面反射」機能を使いましたが、レンダリングが重くなるので「透過」チャンネルを切っています。
計算時間が気にならなければ透過チャンネルを入れても構いませんし、見た目が気にならなければ拡散鏡面反射を切っても構いません。自分の目で見て判断して下さい。
最後に、iPodTouch用に作ったマテリアルを新規レイヤにまとめ、レイヤの名前を「iPodTouch」に変更します。
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