それでは、さらにまた別の方法を紹介します。それはCOFFEEノードを使う方法です。COFFEEノードを使うと、昔ながらにテキストでプログラムを書けます。一見難しそうですが、実は複雑なプログラムを作る場合は、こちらの方が遥かに見やすくて簡単です。また、実際問題としてCOFFEEノードを使わずに複雑なプログラムは作れません。
CINEMA 4DにはXPressoタグ以外にも従来からの「COFFEEタグ」があり、ここでは全てテキストでプログラムを書きます。しかし、COFFEEタグの中ではThinkingParticlesを扱えません。したがって、XPressoの中で必要に応じてCOFFEEノードを使うというのが、現在のCINEMA 4Dにおいて最も簡単で強力なプログラム法なのです。
それでは、XPresso編集ウインドウに戻って、空いている部分を右クリックし「新規ノード -> XPresso -> 計算」からCOFFEEノードを選択してください。
図801-12
COFFEEノードにはデフォルトで3個のポートが付きますが、まずこれを消しましょう。ポートを消すにはポートをダブルクリックします。ポートにワイアが付いている場合は最初のダブルクリックでまずワイアが消えます。
次にCOFFEEノードを選択した状態で属性マネージャを見ます。
図801-13
ここでまず重要なのは、「属性マネージャのフィールドでプログラムを編集してはいけない」という点です。一応属性マネージャでもプログラムの編集はできます。しかし属性マネージャの仕様ではプログラムがカラー表示されず、またタブやリターンで次のフィールドに移動するようになっていて、非常にプログラムしにくいのです。そこで、左下にある「COFFEEエディタを開く」をクリックして下さい。すると「エクスプレッションエディタ」ウインドウが開き、属性マネージャに表示されていたプログラムがその中にも表示されるはずです。
図801-14
エクスプレッションエディタは、元々COFFEEタグを編集するために作られたもので、この中では普通にプログラムを書けます。ただし、タグやノードを切り替えてもエクスプレッションエディタの中身は切り替わらないので注意して下さい。毎回属性マネージャで「COFFEEエディタを開く」ボタンを押す必要があります。ちょっと面倒ですが、いろいろな技術が歴史的に積み重なっているので仕方がありません。
それではエクスプレッションエディタでの作業に移ります。まずデフォルトで付いていた3個のポートに対するプログラムを消去して下さい。
次に以下の1行を追加します。
println("Hello World!");
そしてエクスプレッションエディタの上にある「実行」ボタンを押すと、「コンソール」ウインドウに「Hello World!」と表示されるはずです。
図801-15
コンソールウインドウが開いていない場合は、ウインドウメニューから選択して開いて下さい。また何も表示されない場合は、前のステップでXPressoを止めたままになっていないかどうかチェックして下さい。
結果ノードと違ってコンソールウインドウは出力の履歴が残るので、プログラムのデバッグ時に重要な役割を果たします。
また、COFFEEの働きを止めるには、止めたい行の先頭に「//」 を追加します。たとえば、プログラムを次のように変更すると、行の色が緑に変わり、実行ボタンを押してもコンソールウインドウには何も表示されません。
//println("Hello World!");
図801-21
止めたい部分が複数の行に渡る場合は、その部分を「/*」と「*/」で囲みます。
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