1. 拡散
拡散チャンネルは、「カラー」、「発光」、「スペキュラ」、「鏡面反射」の4種類のチャンネルに働くマスクです。例えば、マテリアルの表面がハゲたり、サビたりすると、これらの性質が同時に失われます。
拡散がなくても、各チャンネルに同じテクスチャを入れれば同じマテリアルを表現できますし、実際R7まで拡散チャンネルはありませんでした。しかし拡散チャンネルを使えば、一枚のテクスチャでこのような表現ができます。
基本的なチャンネルではありませんが、マテリアルの微調整によく使います。
ただし、拡散チャンネルでマスクすると単に黒くなるだけで、その部分に下のマテリアルやサビのマテリアルを見せることができません。
したがって、明確にハゲやサビを表現したい場合は、同じマスクをアルファチャンネルに入れて別のマテリアルの上に重ねてください。
図028-8
フレーム53。
2. 環境
環境チャンネルは、「鏡面反射」の代用品で、そういう意味では「スペキュラ」に似ています。
スペキュラはライトだけを「規則的に反射」しますが、環境は光の計算を全くせず、カメラの位置に合わせてそれらしく環境テクスチャを貼ります。
現在フォトリアルな絵を作るために環境を使うことは全くありませんが、次のようなケースではよく使います。
2a. モデリングの際にオブジェクトの形状を確認する。
図028_9
サンプル028b
2b. フライングロゴ等で、絵をシンプルにするために使う。
鏡面反射を使うと、周囲のオブジェクトが映り込んで読みにくくなる。
図028-10a、b
サンプル028c
左は環境で鏡面反射を表現したマテリアル(フレーム1)。右は普通に鏡面反射を使ったマテリアル(フレーム2)。
3. 霧
霧チャンネルは、オブジェクトの内部に霧を発生させます。この霧は環境オブジェクトの中にある霧と同じで、距離によって指定した色を他のオブジェクトのマテリアルに重ねます。
20年前まではよく使いましたが、濃度に変化をつけられないとか、透明なマテリアルをうまく扱えないなどの問題があり、現在では全く使いません。
霧を作りたい場合は、PyroClusterやサードパーティー製のボリュームシェーダーを使うようにしてください。
4. グロー
グローチャンネルは、3Dではなく2Dのポストイフェクトで、オブジェクトの周囲に光をにじませることができます。
15年前まではよく使いましたが、透過や鏡面反射に対応していない等の問題があり、現在では全く使いません。
グローをかけたい場合は、特殊効果の「グロー」や、サードパーティー製の3Dグローを使うようにしてください。
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