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R16用GI基礎04: GIのアニメーション

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R16 GI基礎

レベル/ 対象者:基礎/CINEMA 4Dを少し使えて、GIの設定に困っている人
対象ソフトウエア、プラグイン:CINEMA 4D R16
冨士 俊雄/ gtofuji@gmail.com
章番号 題名 内容、及び関連する章やサンプルファイル 作成日/注記
074 4_GIのアニメーション フルアニメーション、ちらつき(フリッカー)、カメラアニメーション、キャッシュファイル、プレパスのみ、プレパスをスキップ、自動読み込み、自動保存、フルアニメーションモード、GIの計算結果(イラディアンスキャッシュ)、GIアニメーションの設定 2015.2.10
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Step 1

はじめに

 この章の説明は、以下のような理由からR14向けのGI基礎と大きく異なっています。1. R15でGIの計算方法が大きく変わった。2. コンピューターが速くなった。

普通にフルアニメーションを使えるようになりました。

3. より高度な演出を要求されるようになった。

オブジェクトやライトを固定するカメラアニメーションでは対応できない仕事が増えました。

 

R14向けのGI基礎では、カメラアニメーションとフルアニメーションを分けて説明し、さらにNETでカメラアニメーションを効率よく実行する方法についても詳しく説明しました。

しかし、R16では全てのシーンでフルアニメーションを使うことをお勧めします。これによって、レンダリング時間は数倍に増えますが、演出上の制約がなくなり、レンダリング作業が簡単になります。また、キャッシュを意識する必要がなくなり、複雑な手順に起因する間違いがなくなります。

R14やそれ以前のCINEMA 4Dを使っている場合でも、コンピューターが速くなったとか、演出が複雑になったという事情は同じなので、フルアニメーションを使うことをお勧めします。

図074-1

 

カメラアニメーション等の詳しい説明については、R14用のGI基礎を参照してください。

 

 

Step 2

フルアニメーション

 GIのフルアニメーションというのは、オブジェクトやライト、マテリアルが変化するアニメーションを意味します。とは言ってもそれは当たり前のことで、静止画を作る時と同じに作って普通にレンダリングすればフルアニメーションになります。別の言い方をすると、フルアニメーションというのはフレームに沿ってGIの静止画をたくさん描いていくことです。静止画はそれぞれ独立して計算されるので、フレーム間でオブジェクトやライトが変化しても問題ありません。また、ネットワークレンダリングしても問題ありません。ただし、GIの計算が独立して行われるので、GIの計算精度が低いと画面がちらつくという問題があります。したがって、GIの設定を十分に最適化し、さらに静止画に比べて高めにしてください。

フルアニメーションの設定に関して特に説明することは何もありません。デフォルトのままでフルアニメーションになります(サンプル074a)。

図074-2

図074-3

サンプルムービー

 

 

Step 3

カメラアニメーション

 GIのカメラアニメーションというのは、非常に特殊なアニメーションで、オブジェクトやライト、マテリアルは変化しないものとして照明が計算されます。つまり、変化できるのはカメラだけです。カメラアニメーションでは、一つの部分につき一回しかGIの計算をしません。GIの計算を一回しかしないため、計算が速いとか、画面がちらつかないという利点があります。しかし、オブジェクトやライト、マテリアルをまったく動かせないという演出上の制約は非常に大きく、現在カメラアニメーションの仕事はほとんどないと思います。

図074-4

 

Step 4

TeamRenderでカメラアニメーションを効率よく実行する

  TeamRenderでカメラアニメーションを使う場合、GIの計算結果を共有する必要があるので設定は非常に面倒です。理想的には、TeamRenderをスタートする前に、編集用のコンピューターで全てのフレームに対するGIの計算を行い、それをキャッシュに保存しておく必要があります。しかし、それだとフルアニメーションよりレンダリング時間が長くなり、何のためにカメラアニメーションするのかわからなくなります。そこで、たとえば30フレームおきにGIの計算を行い、そのキャッシュをTeamRenderクライアントに分散します。そして、各TeamRenderクライアントにはキャッシュの足りない部分だけGIの計算を追加させるようにします。

これで、カメラアニメーションのネットワークレンダリングをある程度効率化できますが、面倒なのでお勧めはしません。この方法は、画面のちらつきを抑えたい場合に、よく実験して納得した上で使うようにしてください。

図074-5

図074-6

 

 

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