それでは、ポリゴンモデリングを始めます。まず最初に「ディスク」プリミティブを作ります。そして、「放射方向の分割数」を「1」、「回転方向の分割数」を「48」に変更します。
回転方向の分割数が48なのは、このオブジェクトに窓(柱)が12個あり、窓一つに付き4ポリゴンを割り当てているからです。この値が24では少なすぎ、72では多すぎます。そして、それ以外の分割数では作れません。
つまり、モデリングを始める前に、48という値を探し出す必要があるのです。これが、ポリゴンモデリングの難しいところです。
それでは、ディスクを選択して「編集可能にする」を実行します。これはIllustratorの「アウトライン化」に相当します。
次に、「ポリゴン」モードに切り替え、「ライブ選択」ツールを選択し、ポリゴンを全て選択します。または、「cmd+A」で全選択しても構いません。
次に、エディターの空いている部分を右クリックし、「面内に押し出し」ツールを選択します。この状態でエディターの中を左右にドラッグすると、選択したポリゴンが面内に押し出されます。
ただし、今回はツール属性マネージャで押し出し量を「10」と数値入力します。
CINEMA 4Dのツールは、数値を入力してもすぐには確定しません。確定するのはツールを切り替えた時です。つまり、数値をいろいろと試行錯誤できるわけです。
ただし、この仕様は同じツールを続けて実行したい場合には不便です。そのため「新規に変換」というボタンが用意されています。
新規に変換ボタンを押すと、もう一度面内に10だけ押し出されます。
次に、ポリゴンを全て選択し、「押し出し」ツールに切り替えます。この状態でエディターの中を左右にドラッグすると、選択したポリゴンが面に垂直に押し出されます。
ただし、今回はツール属性マネージャで押し出し量を「10」と数値入力します。
これで見た目は立体になったわけですが、裏返してみると底が抜けていることに気がつきます。そこで、「キャップを作成」オプションをチェックします。
すると、底ができて正しい(閉じた)立体になります。このキャップを作成というオプションは、間違って使うと大変なことになるので、注意してください。
次に、上面の外側のポリゴンを一列選択します。ライブ選択ツールでも選択できますが、なかなか大変です。
ここで、「shift」キーを押しながら選択すると、選択を追加できます。「control」キーを押しながら選択すると、選択を解除できます。
そこで、「ループ選択」という便利な機能を使います。ループ選択に切り替えてマウスポインターをオブジェクトの上に移動すると、マウスの位置に応じてある一列がハイライトされます。選択したいポリゴンがハイライトされた時に、マウスをクリックするとそのポリゴンが選択されます。
次に、再度「押し出し」ツールに切り替え、「20」押し出します。ただし、最初の押し出しに比べて押し出し量が大きいので、「分割数」を「1」に変更してポリゴンの大きさをそろえます。
細かいことですが、こうした配慮がポリゴンモデリングでは大切です。
また、見た目では判りませんが、ポリゴン内部に不正なポリゴンができているので、「キャップを作成」オプションを外します。
この不正なポリゴンは、モデリング中はなかなか気がつかないのですが、後でSDSを適用したり、レンダリングする段階で問題になり、結局作り直すことになります。
これで、Podの下半分が完成です。
図054-2 |