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R16 マテリアル基礎04- SSS:内部拡散反射

R16 マテリアル基礎

レベル/ 対象者:基礎/CINEMA 4Dを少し使える人。
対象ソフトウエア、プラグイン:CINEMA 4D R16
冨士 俊雄/ gtofuji@gmail.com
章番号 題名 内容、及び関連する章 作成日/注記
028 4_特殊効果 2015.5.13

Step 1

SSS:内部拡散反射

 内部拡散反射は、発光チャンネルの中で使う特殊効果シェーダです。ただし、独立したチャンネルと同じぐらい重要です。

内部拡散反射は、基本的にはカラーチャンネルと同じように働きます。つまり、外部から来た光を「ランダムに反射」します。したがって、反射される光は外部から来た光の色や強度に影響され、光が来なければ何も見えません。

内部拡散反射とカラーチャンネルの違いは、カラーチャンネルが光を外側にしか反射しないのに対して、内部拡散反射では一部の光を内部に透過し、内部でもランダムに反射することです。

そういう意味では、ぼけた屈折と鏡面反射を組み合わせて似たような表現をすることもできますが、内部拡散反射の方がずっと軽くきれいに表現できます。

この性質は非常に一般的で、実は金属以外の全ての物質は多かれ少なかれ内部拡散反射を持っています。私たち人間の体や、木材、布、プラスチック、セラミック等、薄くして強い光を後ろに置くと光が透けて見えるのが判ります。

特に内部拡散反射が多い人間の体やワックス、真珠等はこの効果を使わないとリアルに表現できません。

図028-1a、b

サンプル028a

左は内部拡散反射を指定したワックス(ロウ)のようなマテリアル(フレーム1)。右はそれをロウソクで照明した例(フレーム2)。

 

また、GIを使えば発光するマテリアルで内部拡散反射を表現することもできます。

 図028-2

フレーム3。

 

また、内部拡散反射をベースに、見る角度によって色が変わる複雑な鏡面反射を重ねれば真珠のマテリアルを表現できます。

 図028-3

フレーム4。

 

 

Step 2

背後からの照明

  背後からの照明は、発光チャンネルの中で使う特殊効果シェーダで、内部拡散反射に似ています。違うのは「内部」があるかないかです。

つまり、背後からの照明には内部がなく、すぐ裏側に「ランダムに反射」してしまうのです。

内部があるかないかという点で、内部拡散反射は閉じたオブジェクト(立体)に適用するマテリアルで、背後からの照明は開いたオブジェクト(平面)に適用するマテリアルだといえます。

実際、内部拡散反射を開いたオブジェクトに適用しても働きません。また、背後からの照明を閉じたオブジェクトに適用すると、前の面が後ろの面の影になります。つまり、正常に働きません。

例えば、ランプシェードのようにライトの周囲に置く開いたオブジェクトで、ライトからの光や影を裏側に出したい場合には背後からの照明を使うといいでしょう。

  図028-4a、b

左はカラーチャンネルのみのマテリアルを適用したランプシェード(フレーム5)。右は同じマテリアルの発光チャンネルに背後からの照明を追加した(フレーム6)。

ただし、背後からの照明は古い機能なのでGIに対応していません。GIの光を裏側に出したい場合はオブジェクトに厚みをつけ、内部拡散反射を使ってください。

 

 

Step 3

アルファ

 アルファチャンネルは、マテリアル全体に働くマスクで、使い方はPhotoshopのアルファチャンネルと同じです。

アルファを使うと複数のマテリアルを重ねられるので、非常によく使います。

下のマテリアルでは、ノイズシェーダをアルファチャンネルに適用してメタルペイントをランダムにはがし、アルミの上に重ねてあります。

図028-5

フレーム54。

 

さらに、下のマテリアルではオブジェクトの角だけをハゲさせるために、まず角のエッジを選択し、スプライン化しました。

次に、特殊効果の「プロクシマル」シェーダを使ってこのスプラインの周辺にマスクを生成し、ノイズで形をランダムにしました。

図028-6

フレーム51。

 

さらに、下のマテリアルでは中央の球体に突起を追加し、特殊効果の「アンビエントオクルージョン」シェーダを使って突起の先端にマスクを生成し、ノイズで形をランダムにしています。

図028-7

フレーム52。

 

 

Step 4

その他のチャンネル

1. 拡散

拡散チャンネルは、「カラー」、「発光」、「スペキュラ」、「鏡面反射」の4種類のチャンネルに働くマスクです。例えば、マテリアルの表面がハゲたり、サビたりすると、これらの性質が同時に失われます。

拡散がなくても、各チャンネルに同じテクスチャを入れれば同じマテリアルを表現できますし、実際R7まで拡散チャンネルはありませんでした。しかし拡散チャンネルを使えば、一枚のテクスチャでこのような表現ができます。

基本的なチャンネルではありませんが、マテリアルの微調整によく使います。

ただし、拡散チャンネルでマスクすると単に黒くなるだけで、その部分に下のマテリアルやサビのマテリアルを見せることができません。

したがって、明確にハゲやサビを表現したい場合は、同じマスクをアルファチャンネルに入れて別のマテリアルの上に重ねてください。

 図028-8

フレーム53。

 

2. 環境

環境チャンネルは、「鏡面反射」の代用品で、そういう意味では「スペキュラ」に似ています。

スペキュラはライトだけを「規則的に反射」しますが、環境は光の計算を全くせず、カメラの位置に合わせてそれらしく環境テクスチャを貼ります。

現在フォトリアルな絵を作るために環境を使うことは全くありませんが、次のようなケースではよく使います。

2a. モデリングの際にオブジェクトの形状を確認する。

図028_9

サンプル028b

 

2b. フライングロゴ等で、絵をシンプルにするために使う。

鏡面反射を使うと、周囲のオブジェクトが映り込んで読みにくくなる。

図028-10a、b

サンプル028c

左は環境で鏡面反射を表現したマテリアル(フレーム1)。右は普通に鏡面反射を使ったマテリアル(フレーム2)。

 

3. 霧

霧チャンネルは、オブジェクトの内部に霧を発生させます。この霧は環境オブジェクトの中にある霧と同じで、距離によって指定した色を他のオブジェクトのマテリアルに重ねます。

20年前まではよく使いましたが、濃度に変化をつけられないとか、透明なマテリアルをうまく扱えないなどの問題があり、現在では全く使いません。

霧を作りたい場合は、PyroClusterやサードパーティー製のボリュームシェーダーを使うようにしてください。

 

4. グロー

グローチャンネルは、3Dではなく2Dのポストイフェクトで、オブジェクトの周囲に光をにじませることができます。

15年前まではよく使いましたが、透過や鏡面反射に対応していない等の問題があり、現在では全く使いません。

グローをかけたい場合は、特殊効果の「グロー」や、サードパーティー製の3Dグローを使うようにしてください。

 

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