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R16 マテリアル基礎03- 凹凸

R16 マテリアル基礎

レベル/ 対象者:基礎/CINEMA 4Dを少し使える人。
対象ソフトウエア、プラグイン:CINEMA 4D R16
 
冨士 俊雄/ gtofuji@gmail.com
章番号 題名 内容、及び関連する章 作成日/注記
027 3_凹凸   2015.5.19

Step 1

はじめに

 この章では、マテリアルの色ではなく凹凸を表現する機能について説明します。

 CINEMA 4Dのマテリアルには、凹凸を表現する機能が「バンプ」、「法線」、「変位」と三種類もあります。これらにはそれぞれ長所と短所があるので、状況に応じて適切な機能を使うようにしてください。

 オブジェクトの凸凹は、基本的にモデリングするものですが、「細かすぎる場合」や「アニメーションさせたい場合」はマテリアルで表現します。

 

1. バンプ
 バンプは、最も古くからある機能で、グレースケール画像を使ってマテリアル表面の「見た目の凸凹」を表現します。オブジェクトの形状は全く変化しません。
 簡単に細かい凸凹を表現できるので現在でもよく使います。

  図027-1a、b
サンプル027a
左はバンプを適用したマテリアル(フレーム1)。右は元になるバンプテクスチャ。

 

2. 法線
 法線は、バンプを拡張した機能で、RGB画像を使ってマテリアル表面の「見た目の凹凸」をより正確に表現します。オブジェクトの形状は全く変化しません。
 ただし、法線チャンネル用のテクスチャを作るのが面倒なので、ほとんど使いません。

  図027-2a、b
左は法線を適用したマテリアル(フレーム2)。右は元になる法線テクスチャ。

 

3. 変位
 変位は、バンプや法線と異なりオブジェクトの表面に「本当の凸凹」を作る機能です。
 オブジェクトを細かく分割する必要があり、重いですが、その分リアルなオブジェクトを表現できます。

  図027-3a、b
左は変位を適用したマテリアル(フレーム3)。右は元になる変位テクスチャ(バンプテクスチャと同じ)。

 

 

Step 2

バンプ

 木目、革や紙等細かくてランダムな凸凹は、ノイズシェーダや実写画像をバンプに適用することで十分に表現できます。

 複雑な形状のオブジェクトに細かくてランダムな実写画像を貼る場合、「立方体」投影を使うときれいに貼れます。
 また、ノイズシェーダを使うとつなぎ目や繰り返しのないテクスチャを表現できます。

  図027-4a、b
左はノイズシェーダをバンプに適用したマテリアル(フレーム4)。右はシェーダのプレビュー。

 

  図027-5a、b
左は皮の画像をバンプに適用したマテリアル(フレーム5)。右は元になる画像。

 

 

Step 3

法線

 法線は、少ないポリゴン数でリアルな外観を表現できるので、ゲームの世界で多用されています。
 しかし、法線を使うには実際に凸凹をモデリングする必要があり、CINEMA 4Dならいくらポリゴンが多くてもそのままレンダリングできるので、わざわざCINEMA 4D内部で法線テクスチャに変換することはありません。

 したがって、CINEMA 4Dで法線を使うのは以下のような場合に限られます。

3a. タイルの目地等、既にある法線テクスチャを使える場合。

3b. ZBrush等他のソフトでモデリングした情報を受け取る場合。

 ただし、可能であれば普通にモデリングしたり、変位を使ったほうがいい結果が得られます。

 

法線チャンネル用のテクスチャを作るには、実際にモデリングした凸凹をベースとなるオブジェクトと比較し、その差分を「テクスチャを焼成」タグを使ってRGB画像の形で記録します。

図027_6
サンプル027b
テクスチャを焼成タグを使って法線テクスチャを作る。

 

 

Step 4

変位

 変位チャンネルはマテリアルの機能ですが、「オブジェクトの形状を変える」という意味ではモデリングツールやデフォーマとしての働きも持っています。
 また、モデリングツールやデフォーマの場合と同じように、ポイントを動かして形状を変えるので、ポリゴンの分割数以上に細かい凸凹は表現できません。

 変位も古くからある機能です。昔はオブジェクトを十分細かく分割できず、使える状況が限られていましたが、CPUやOSが64bit化し、メモリーを大量に使えるようになった現在では手軽に使えます。

 変位を使う場合、シェーダであれ実写画像であれ変位テクスチャを用意する必要があります。そして、それをアルファチャンネルに適用すれば、簡単に変位した部分のマテリアルを塗り分けることができます。
 これも変位の利点の一つで、モデリングで形状を作る場合、ある部分のマテリアルを塗り分けるには、また別の作業が必要になります。

 図027-7
変位テクスチャをアルファチャンネルにも適用して、複数のマテリアルを重ねたオブジェクト(サンプル027aのフレーム6)。

 また、変位にはさらに三つのオプションがあります。

3a. 初期の変位は、バンプと同じようにグレースケール画像を使って上下の凸凹だけを表現していました。
 これに対して、現在の変位では法線と同じようにRGB画像を使って斜め方向の凸凹を表現できるようになっています。
 ただし、これも実際に凸凹をモデリングして差分を取る必要があり、面倒なのでほとんど使いません。

図027_8
サンプル027c
テクスチャを焼成タグを使って変位テクスチャを作る。

 

3b. 初期の変位は、オブジェクトのポイントをそのまま変位していました。
 これに対して、現在の変位にはレンダラーの内部でポリゴンを細分化する機能があります。
 これは「SPD(サブ・ポリゴン・ディスプレイスメント)」と呼ばれ、より多くのポリゴンを軽く扱えるのですが、バグが多いので使わないことをお勧めします。
 その代わり、SDS(サブ・ディビジョン・サーフェイス)で同じことができます。

  図027-9a、b
サンプル027d
左は元になる粗いオブジェクト。右は変位テクスチャ。

 

    図027-10a、b
左はSPDを使って細分化したオブジェクト(フレーム1)。右はSPDの代わりにSDSを使って細分化したオブジェクト(フレーム2)。

 

3c. 初期の変位は、マテリアルのチャンネルでだけ使えました。
 これに対して、現在の変位はデフォーマの中でも使えます。

 デフォーマには、「エディターで変形を確認できる」、「減衰機能を使える」、「XPressoで操作できる」等いろいろな利点があるので、現在ではほとんどの場合デフォーマの中で変位を使います。

 図027-11
SDSで細分化し、変位デフォーマで変形させたオブジェクト(フレーム3)。

 

 変位デフォーマにはSPDがないので、代わりに「SDS(サブディビジョンサーフェイス)」を使います。
 SDSはエディターとレンダラーで異なった分割数を指定できますが、レンダラーで細かめに分割しておくとSPDと同じように軽く多くのポリゴンを扱えます。

 また、変位デフォーマにはRGBの変位テクスチャを使うモードがないので、3a.の機能を使いたい場合は変位チャンネルを使うようにしてください。

 また、MoGraphの「シェーダ」イフェクターをデフォーマモード(ポイント)にすると、変位デフォーマと同じように使えます。
 シェーダイフェクターを使うと、「ディレイ」イフェクター等他のイフェクターの効果を重ねることができます。

 

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